【体験談】10年かけて気づいた「マネジメントの本質」

仕事・キャリア

部下を育てる前に、まず自分を育てる


はじめに:マネジメントが難しいと感じるあなたへ

「部下が思うように育たない」「何度言っても伝わらない」「結局、自分がやった方が早い」
――そう感じたこと、ありませんか?

私も同じでした。というより現在も難しいと感じています。
食品工場でリーダー職として働く中で、後輩を育てる難しさに何度もぶつかりました。
けれど、入社10年目・28歳のときにようやく気づいたのです。
マネジメントとは「相手を動かすこと」ではなく、「自分を育てること」だと。


1.初めての後輩指導に戸惑った20歳の頃

伝わらない苛立ちと、自信のなさ

私は18歳で今の会社に入社しました。
がむしゃらに働く中で、2年目にはじめて後輩が入ってきました。
唯一の直属の上司が辞めた年でした。その上司はいわゆるボスマネジメントで言う事がコロコロ変わる
そんな上司でした。最終的にはその上司は会社と喧嘩別れしていきました。
指導という指導を経験していない私は当然「どう教えればいいのか分からない」という不安が押し寄せました。

最初のうちは、自分のやり方をそのまま教えれば伝わると思っていました。
しかし現実は違いました。何度教えても同じミスを繰り返され、「なんでできないんだ」とイライラ。
気づけば、「俺ができる奴であいつはできない」最悪な先輩の出来上がりです。


2.外から方法を探し続けた“遠回り”の時期

本や動画に答えを求めた日々

会社から「後輩育っていないと給料上がらないよ」と当然な事をいわれたのは他の後輩も入ってきた入社4年目。上記のような考えかたも少しは改善していたものの22歳。まだまだ自分でやった方が早いと短絡的な考えを持っていた時期にそんな事を言われて
「いやいや。自分でやった方が早いです」とリーダーとは思えない発言を上司に浴びせていました
(今更ながらやばい奴ですね笑)
会社の意向は当然変わる事はなく教える事に専念するように再三にわたり話をされました。
学習をしていくなかで私の中でだんだんと意識も変化していき徐々に「もっと上手く教えたい」と思い、マネジメント本を読んだり、YouTubeでリーダーシップ動画を観たり実行に移していきました。しかし、試した方法はどれも理論的には正しいのですが、実際の現場ではうまくいかない。
私の中では「正しいことをしているはずなのに、なぜ?」という焦りが募る一方でした。今振り返ると、あの頃の私は“外的要因”ばかりに頼っていたのです。
相手の行動を変えようとしてばかりで、「相手がどう感じているか」に目を向けていませんでした。


3.転機:「接触回数は相手のためでなく、自分のため」

自分の中に生まれた小さな変化

後輩がうまくいかず落ち込んでいたとき、ふと気づきました。
「何度も話すことは、相手のためじゃなくて、自分の理解を深めるためなんだ」と。
この考え方が、私のマネジメント観を大きく変えました。

そこからは「どうしたら伝わるか」より、「この人はどう感じているか」を考えるようになりました。
相手の特性や考え方を理解しようとする意識を、自分の中に育て始めたのです。


4.10年目、28歳でつかんだ“寄り添うマネジメント”

「考える人」を育てる難しさと喜び

10年目を迎えた頃、ようやく自分の中に「寄り添う」感覚が芽生えました。
ある日、部下の一人が「こうした方が効率いいと思うんです」と自分から改善提案をしてくれたのです。
その瞬間、胸が熱くなりました。
「自分が動かした」のではなく、「相手が自分で考えて行動した」――その事実が何より嬉しかった。

この経験を通じて、私は“マネジメントの本質”を理解しました。
人を変えることはできない。でも、環境を整え、きっかけを与えることはできる。
それが、リーダーの役割なのだと。


5.気づき:マネジメントは「自己成長の鏡」

相手が変わらなくても、自分は成長できる

マネジメントを通して学んだのは、「相手はすぐには変わらない」という現実です。
だからこそ、自分を責めすぎないこと。
自分を責めると、相手にも厳しくなり、関係が悪化します。

焦らず、少しずつでいい。
自分の表現、時間の使い方、向き合い方――それを磨いていく過程こそが“マネジメントの価値”だと感じました。


まとめ:マネジメントは「他人を育てる技術」ではなく「自分を整える技術」

マネジメントは、スキルよりも「姿勢」が問われる分野です。
完璧を求めず、相手の特性を知ろうとする意識を、自分の中に育てること。
それが、最もシンプルで、最も効果のあるマネジメントだと思います。

焦らなくていい。変わらなくていい。
大切なのは、「寄り添う時間」を積み重ねること。
その積み重ねが、やがてチームの信頼となり、あなた自身の成長となって返ってきます。


筆者の学び:

「マネジメントの成長曲線は、部下の成長曲線と比例しない。
でも、あなたが成長すれば、いつか必ず相手も動き出す。」

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